2009年07月22日

不ぞろいな扉・・・

先日手直しした「食器棚」、



それほど古いものでもなく、
とりたてて骨董性があるものでなない。
(おそらく昭和初期~中期くらいでしょか)


しかし、個人的にケッコウ気に入っている。


どこが気に入っているかっていうと、
ガラスを3ツに分けた扉の装飾、

当時としては「ハイカラ」なデザインであったことでしょう、
デザイナーの”気合”が感じられます。


ところが、気に入っているのはソコではなく、
ガラス上部の枠のカーブ、


どう見ても、明らかにアールの角度?が合っていません、
ってか、バラバラです。


今でしたら、コンピュータが組み込まれている機械で、
綺麗に材料を寸分の違いなくカットするのでしょうが、
そんな気の利いたマシンが無い時代です、


おそらく職人が「ノミ」と「ノコギリ」かなんかで一生懸命手作業で削ったんでしょう、
だから、それぞれカーブがばらばらなんでしょう。

「冗談じゃねえよなあ、こんなやっかいな図面よこしやがって・・・」
とか、
「ヤベエヤベエ、ちょっと削りすぎちゃったぜ、反対側も削っとくか・・・」
とか、
「・・・っま、こんなとこかな、エエにしとくか」
とか、ブツブツ言いながら仕上げたのだと思います・・・


そんな苦労しながらも、デザインにこだわって造ったんだと思ったら、つい感情移入しちゃいました。


今だったらアリエナイ、
即クレームの対象でしょうか。

こんなオチャメな食器棚が、僕は大好きです。



HPもお立ち寄り下さい。
  


Posted by オジキ at 22:11Comments(0)リメイク家具